草枕の中の一文。「文明は個人に自由を与えて虎の如く猛からしめたる後、これを監せい(かんせい。原文は漢字ですが書けません)の内に投げ込んで、天下の平和を維持しつつある。この平和は真の平和ではない。動物園の虎が見物人を睨めて、寝ころんでいると同様である。檻の鉄棒が一本でもぬけたら----世はめちゃめちゃになる。」。草枕は1908年明治41年に発表されています。約100年と少し前です。2011年3月11日から始まった文明の最先端の事故を、漱石先生は、予見していたのでしょうか。
次回は少し柔らかめの記述にしたいと思います。